【9月12日 一般質問に登壇しました】
こんばんは
いつもお読みくださりありがとうございます。
本日は午後13時から9月議会における一般質問に登壇させていただきました
件名1:「戸田市における産前産後支援について」や、
件名2:「通学路の安全対策について」、
議場で訴えさせていただきました。
それぞれの全文を掲載しますので、もしよろしければぜひご覧になってみてくださいね。
また、戸田市議会ホームページでも録画がアップされる予定ですので、ぜひ興味のある方は、ご覧になっていただいて、皆様からのご意見もお待ちしています!
件名1:「戸田市における産前産後支援について」
みなさんこんにちは。戸田の会の宮内そうこ です。それでは、通告に従いまして、件名1:「戸田市における産前産後支援について」の一般質問を始めさせていただきます。
2022年6月、厚生労働省によると、1人の女性が生涯に産む子供の数を示す合計特殊出生率が、2021年は1.30であったことが発表されました。また、出生数も約81万人と過去最少となり、新型コロナの影響もあり、少子化は想定していたよりも約10年も早く進んでしまったと言われています。
近年では核家族化が進み、祖父母が遠方に住んでいたり、父親は仕事が多忙であるなどの理由から、子育てのサポートを周囲から得られにくい母親も多く、孤独な環境の中で初めての出産を迎えたり、産後も母親がひとりで多くの負担を抱えてしまっているご家庭も多いのではないでしょうか。
昔から妊娠や出産は、女性が「気合い」や「気概」によって乗り切ることが求められてきたように思いますが、妊娠中や産後のもっとも大変な数年間を、なんとか「気合い」や「気概」で乗り切ることができた母親がいる一方で、その陰では、困難な状況の時に誰にも頼れなかった結果、重度の産後うつや、妊産婦の自殺、子供への虐待といった深刻なケースに繋がってしまうこともあります。
2012年にNHKの番組の中で「産後クライシス」という言葉が提唱されましたが、これは出産という幸せな出来事をきっかけにして、夫婦の仲が急激に悪くなってしまう現象について取り上げており、社会的にも大きな反響を呼びました。「産後クライシス」は産後に夫婦の環境が大きく変わることで起こる一時的な現象と言われてはいるものの、その後、夫婦の関係が改善する場合もあれば、出産をきっかけとして夫婦関係が悪化してしまい、そのまま離婚に繋がってしまうケースもあります。
新たな命を授かり「出産」するということは奇跡の連続であり、言葉にはできないほど感動的な出来事です。しかしながら、プラスのイメージを持って初めての出産に臨んだときに、実際には想像する以上に過酷であり、産後の体のダメージは「交通事故の全治1か月と同じレベル」とも例えられています。出産により大量出血し、その後も続く出血と傷の痛みを抱えたまま、産後のお母さんは眠ることもままならないような過酷な育児が始まり、また出産して1週間後には、自宅に戻ってひとりで育児や家事を背負わなければならないお母さんも多く、産後で傷ついた自分自身の身体を十分にいたわることができないのが現状です。また、産後はホルモンバランスの急激な変化によって、お母さんの心の状態もとても不安定になります。
さらに追い打ちをかけるのは、心身ともに不安定な妊娠中や出産後において、周囲の人からは、「妊娠は病気じゃないんだから」「1日ずっと家にいられていいね」「ミルクじゃなくて母乳の方がいいよ」「帝王切開でお産がラクだったね」など、とても傷つくような無神経な言葉をかけられることも多く、このような周囲の言葉は、「母親なんだからがんばらないといけない」「周囲に甘えてはいけない」と、母親をさらに追い詰めることにも繋がっています。
こういった話は今でも身近でよく聞かれますが、女性の妊娠や出産については、いまだ女性だけのものであると社会において認識されていることを痛感しますし、妊娠や出産に関する正しい知識が、社会全体で十分に共有されていないことを実感しています。
母親が安心して子供を産み育てることができる社会には、父親である男性や、会社の上司や同僚、近所のおじいちゃんやおばあちゃんなど、さまざまな人が、妊娠や出産をする女性の身体や心の変化について、十分に理解を深めることが必要であると思いますし、核家族化が進む現代社会においては、特に、行政の支援や、地域社会の温かいまなざしは不可欠であると考えます。
先日、私も産後ケア教室に参加したのですが、蕨市やさいたま市、川口市など近隣市の産後のお母さんも参加しており、最近では、母子手帳に加えて父子手帳(おとうさんのための手帳)を交付する自治体も増えているそうです。母子手帳は母子保健法という法律によって交付が定められている手帳であるのに対して、父子手帳は、それぞれの自治体が独自に発行しており、これから父親になる男性に対して、妊娠や出産、そしてこれから始まる子育てについて、十分な理解を促すことが主な目的となっています。父子手帳は、読みやすいように漫画や雑誌になっているものも多いそうで、男性である夫も、妻の妊娠中から、2人で一緒に産後のイメージを膨らませたり、夫婦で子育てについて一緒に話し合うきっかけにもなり、とても素晴らしい取り組みだと思いました。
近年では日本においても、男性も女性も、あらゆる分野で活躍できる社会が目標とされています。それにともない、家族や夫婦の在り方も多様化していて、これまで母親のみに過度な負担がかかる傾向にあった子育ての新しいあり方が模索されています。夫婦でともに子育てをしていくためには、ふたりで一緒に妊娠や出産について考えたり話し合ったりする「きっかけづくり」が大切であり、その「きっかけづくり」を行政が提供していくことは、とても意義のあることだと思います。
戸田市は埼玉県内で出生率が一番高く、子育て世代が多く集まる街として、産前産後支援のさらに一歩踏み込んだ支援が必要ではないでしょうか。そこで本日は、戸田市の行う産前産後支援への取り組みについて、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
件名1「戸田市における産前産後支援について」
(1) 戸田市が行う産前産後支援の早めの周知について
(2) 産後クライシスについての周知啓発と事前予防策について
(3) 産後うつやママの心のケアへの取り組みについて
(4) 妊娠中や産後における、ママやパパの交流の場について
(5) 妊娠や出産は母親だけのものではなく、地域や社会全体で支えていくことへの意識啓発について
(1) 戸田市が行う産前産後支援の早めの周知について
はじめに健康福祉部所管についてお答えいたします。 戸田市が行う産前産後支援の周知についてお答えします。産前については、妊娠届出の際に、母子保健コーディネーターが全妊婦に面談しており、その際に、パパママ教室や子育て相談ルーム、産前産後支援ヘルプサービス、一時保育、産後ケア事業等についてご案内をするとともに、「戸田市子育て応援ブック」や「戸田市子育てガイド」などを配布しています。「戸田市子育て応援ブック」は、妊娠期から出産、子育て期において利用できる様々な子育て支援事業を掲載しております。 産後については、出生又は転入に伴う手続きの際に「戸田市子育て応援ブック」を窓口で配布しております。 また、出産後のすべての家庭を訪問する「こんにちは赤ちゃん訪問」において、育児相談等を行うなかで産婦の状況にあわせて「戸田市子育て応援ブック」を使用して子育て支援サービス等の情報提供をしております。
(2) 産後クライシスについての周知啓発と事前予防策について
夫婦を対象とした「パパママ教室」において、産後の母の心と身体の状態、育児の大変さ、パートナーの役割やサポートの重要性、子育ては夫婦2人で協力して行うことなどについて参加者へ伝えています。今後は妊娠届出時においても、母子健康手帳の「育児のしおり」に記載している「妊娠・出産にともなう母親の心身の変化について」や「パートナーの役割や育児参加」について説明するなど、周知啓発を充実してまいります。
(3) 産後うつやママの心のケアへの取り組みについて
今年度から、こんにちは赤ちゃん訪問時に全産婦に向けて「子育てサポート確認シート」、「EPDSエジンバラ産後うつ質問票」、「赤ちゃんへの気持ちシート」の3つの質問紙を用いて、産後うつの早期発見・早期介入を図っています。産後うつ等が確認された場合は、地区担当保健師が継続した支援を行い、必要に応じて関係機関と連携を図り対応しています。また、早期介入支援として、助産師が産婦の心身のケアや育児の相談、育児手技のサポートを行う戸田市産後ケア事業を本年7月から開始しています。
(4) 妊娠中や産後における、ママやパパの交流の場について
続きまして、(4)妊娠中や産後における、ママやパパの交流の場について、こども健やか部からお答えいたします。妊娠中の方や、0歳から概ね3歳未満の子どもとその保護者の交流の場といたしましては、戸田公園駅前行政センター3階の「戸田公園駅前子育て広場」、学童保育室6か所と各福祉センターで実施している「親子ふれあい広場」、児童センタープリムローズの「さんさん広場」、児童センターこどもの国の「わんぱくタイム」などがございます。また、0歳から就学前の子どもとその保護者が利用できる場としては、保育園の子育て支援センターがございます。それぞれの場では、おもちゃなどで子どもを遊ばせながら、保護者同士の交流ができるほか、保育士や子育て支援員などの資格を有したスタッフが常駐しており、子育てに関する相談などを行うこともできます。また、戸田公園駅前子育て広場や親子ふれあい広場、子育て支援センターにおきましては、保護者同士でおしゃべりをしながら、情報交換や子育ての悩みなどを共有してリフレッシュできる「子育てサロン」なども開催しております。特に、利用経験の少ない方には、「はじめましてサロン」や「子育て支援センターデビューの会」などを開催し、利用し易いきっかけづくりも行っております。現在は、新型コロナウイルス感染症の影響により、定員制や滞在時間の制限を設けるなど、一部運用を変更し実施しておりますが、引き続き、子育てに対する不安や負担を軽減できるよう事業の充実を図ってまいります。
(5) 妊娠や出産は母親だけのものではなく、地域や社会全体で支えていくことへの意識啓発について
妊娠、出産、子育てについての理解を社会全体に広げていくことは重要なことでありますので、健康福祉の杜まつりや戸田市広報などにより、広く周知啓発に努めてまいります。また、民生委員・児童委員等と連携を図りながら地域における意識啓発や妊産婦、子育て世帯の見守り等の支援を行ってまいります。
ご答弁ありがとうございました。
それでは(1)について、再質問をさせていただきます。
再質問①:妊娠中の困りごとや不安な時の支援について、具体的にどのような支援がありますか?
(ご答弁)
妊娠中の困りごとや心配事などについては、子育て相談ルームにおいてお話を伺っており、相談内容に応じて必要なサービスの案内や支援を行っています。子育て相談ルームは、妊娠中から母子保健コーディネーターが相談に応じており、出産後は「こんにちは赤ちゃん訪問」や乳幼児健診の実施、地区担当保健師による支援など妊娠期から切れ目のない子育て支援の体制を図っています。
妊娠中の心配事について相談できる場所があり、必要な支援に繋げてくださるのは、とても心強い制度だと思います。また、出産後も、お母さんは育児に手一杯ですので、「こんにちは赤ちゃん訪問」などで対面で育児の相談できるのは、大変ありがたい制度だと思います。ここで、(1)について、再質問となりますが、
再質問②:妊婦さんの入院など緊急時の支援については、どのような支援がありますか?
(ご答弁)
保護者の入院等により、一時的に子どもの養育が困難になった場合に利用可能な事業といたしましては、ファミリー・サポート・センターや緊急サポートセンター、ショートステイがございます。ファミリー・サポート・センターにつきましては、育児の援助を行いたい人(協力会員)と、援助を受けたい人(依頼会員)がお互い会員となり、育児の援助活動を行うもので、保育園等への送迎や、保育終了後の預かりなどのサポートが受けられる事業となっております。緊急サポートセンターにつきましても、ファミリー・サポート・センターと同様、会員制となりますが、保育園等からの急な呼び出しや急遽の残業時における預かり、病気や病気の回復期にある子どもの預かりのほか、宿泊を伴う預かりも可能となっております。また、ショートステイにつきましては、保護者の入院時などに、市と契約した乳児院や母子生活支援施設などの児童福祉施設で、一定期間の子どもの預かりを行うことができる事業となっております。いずれの事業も、小学校6年生までの子がいる家庭が対象で有料となり、事前の会員登録や預かり先との調整が必要になってまいりますので、まずは、ご相談いただければと思います。また、これらの緊急時の支援につきましては、「子育て応援BOOK」やホームページ等により周知しておりますが、いざという時にスムーズにご利用いただけるよう、引続き様々な機会を捉えて周知を図ってまいります。
私も第2子の妊娠中に緊急の切迫早産となり、病院に運ばれたその日から、着の身着のままで、2か月近くの緊急入院をした経験があります。妊娠中や産後というのは、予測のつかないような出来事も多く、そのような緊急事態の時には行政の支援を探す余裕がなかったため、上の子のお世話や家事などを突然、残された夫がひとりでやらなければならなくなり、家庭が回らなくなりました。その時は、遠方の義理両親にも助けに来てもらったり、ママ友に上の子の送迎を頼んだりと、本当に大変な思いをしました。あとになって分かったことですが、行政でもさまざまな緊急時の支援があったことを知り、もっと早く知っていたら良かったと思うことばかりでした。ぜひ、緊急事態における支援についても、妊娠中の早い段階から広く周知していただけますと、いざという時に大変助かる方も多いと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
次の(2)の再質問となりますが、「戸田市子育てガイド」の中には、「お父さんにできること」「お父さんやご家族へ」という欄が設けられていて、「お母さんを可能な限り助けましょう」とありますが、取り上げるスペースが小さ過ぎるように思いました。他の自治体では父子手帳を配布するなどして父親への育児啓発に力を入れている自治体も増えていますが、戸田市においても「パパへの特集」を見開きで特集を組むくらい大きく取り上げて欲しいのですが、今後、お父さんへのさらなる育児啓発のために、パンフレットの中などで「パパへの特集」を組むことは検討できますか?
(ご答弁)
父親への育児啓発として、「戸田市子育てガイド」において、妊娠や出産、子育てに向けて、必要となる妊婦の体調管理や、健診、家事・育児、子育て支援サービスなどについて夫婦で一緒に考える「夫婦でつくる子育て支援プラン」の掲載を検討してまいります。また、夫婦が遭遇する大きな変化を伴う育児生活を、どのように対処し乗り越えるかが記された内容の父親向け冊子の配布も検討してまいります。
非常に前向きなご答弁をありがとうございます。「夫婦でつくる子育て支援プラン」の掲載の検討や、父親向けの冊子の配布も検討してくださるとのことで、大変に意義のある大きな一歩だと思います。
夫婦にとって初めての出産は、何よりおめでたいことですが、その一方で、産まれたばかりの赤ちゃんを夫婦2人で育てていくことへのプレッシャーは相当なものです。ママは全く余裕がなくなってしまいますが、パパにとっても「何をどうサポートしていいかわからない」といった状況は良くあることで、産後の夫婦はともに余裕がない中でどんどんすれ違ってしまう時期でもあります。
そうした中で、パパが父親向けの冊子を読むことで、「産後はママのホルモンバランスが大きく変化して、感情の浮き沈みが激しくなったり、心が不安定になりやすい」といった産後ならではの特徴を十分に理解していれば、夫婦喧嘩やすれ違いを未然に防ぐことができますし、夫婦が「産後クライシス」に陥ることも予防でき、その後の育児の連携もスムーズにいくと思います。ぜひ、「夫婦でつくる子育て」への後押しや、お父さんに向けた冊子の検討を、強くお願いいたします。そのひとつの冊子が、多くの産後の夫婦を救うことになると思います。
次の(3)の再質問にうつります。令和4年7月1日から開始した戸田市の産後ケア事業についてですが、面談ではどのような基準で利用者を選定していますか?また、利用希望者が予想より多かったときの今後の展望はいかがですか?
(ご答弁)
産後ケア事業については、出産後1年未満の母子で、家族等からの育児援助が受けられない、産後の心身の不調又は育児不安が強い方を対象としています。面談で、アセスメントシートを用いて、母親の主訴、育児の現状、利用希 望理由等についてお話をお伺いしています。アセスメントシート、EPDS(エジンバラ産後うつ病質問票)等の結果をもとに、産後ケア事業会議において利用者を決定しています。7月の実績は3件(2人)です。今後の展望につきましては、7 月に事業を開始したばかりですので、産婦の産後ケアニーズの把握や、事業実績を検証しながら、本事業が産後ケアや子育て支援に有効に活用されるものとなるよう進めてまいります。
戸田市では、産前産後ヘルプサービスという家事支援がさらに使い勝手が良くなり、物理的な支援はより一層充実してきていますが、産後の心のケアも非常に重要だと思います。新しく始まったばかりの産後ケア事業では、特に心のケアに重点を置いているとのことですので、今後ニーズが拡大した際には、心のケアを必要とする全ての母親に届くように支援していってほしいと思います。ぜひよろしくお願いいたします。
次の(4)の再質問に移ります。ママだけではなく、パパも産後は戸惑いも多く、家庭内や地域で孤立しがちだと思うけれど、パパが出産をきっかけに地域で仲間を作れる工夫についてはいかがですか?
(ご答弁)
戸田公園駅前子育て広場では、毎月第1、第3日曜日の午前10時から11時30分までの時間を、父親と子どものみが利用できる「ウェルカムパパデー」として開室しております。また、父親の育児参加を支援する取組みとして、父親同士でおしゃべりをしながら、様々な情報共有をすることのできる「パパサロン」を開催しております。サロン開始時には、初対面で緊張気味の父親たちも、終了後には、自然と連絡先を交換する場面なども見受けられ、和らいだ表情でお子さんと帰宅される様子も見られます。また、子育て支援センターでは、「お父さんと遊ぼう!」を開催し、親子で遊びながら、父親同士の交流も図ることで、仲間づくりのきっかけとなるような取り組みも実施しております。
パパにとっても、子供が産まれたことをきっかけに、地域に根を張って、地域のコミュニティにもっと参加したいと思っている男性も多いと思いますので、行政が「ウェルカムパパデー」や「パパサロン」のようなパパの交流の場を積極的に設けてくださることは、パパもパパ同士で子育て仲間を作れる良いきっかけになると思います。今後も引き続き、パパを対象にした交流の場と、その周知もよろしくお願いいたします。
最後のまとめとなりますが、戸田市における妊娠出産の支援も着実に進んでいて、産前産後の家事支援も申し込みがしやすくなり、とても使いやすくなったと好評です。これは、戸田市の担当課の職員の皆さまの日々の努力のおかげであると実感しています。一歩一歩、制度を使いやすく改善してくださり、本当にありがとうございます。
家族や周囲のしっかりとした支えがなければ、女性は妊娠や出産をきっかけとして、社会的に弱い立場になりやすく、少しでも困難に直面すると、社会からも孤立しやすくなってしまいます。出産はおめでたいことである一方で、女性が社会から孤立してしまう最初のスタート地点にもなりかねません。子育てにおいて誰ひとり取り残さない社会の実現のためには、子育てのスタート地点である産前産後の時期の手厚い支援が重要であり、出産をきっかけに弱い立場に立たされた女性の孤立を防ぐためにも、行政の産前産後支援は、非常に重要な役割を担っていると思います。
どのお母さんも命がけで妊娠出産に立ち向かっていますし、どの夫婦も本当に必死に子育てをしています。子育てや家事、仕事にと忙しく、毎日が綱渡りのような家庭も多いのではないでしょうか。地域や社会全体が、妊娠や出産についてさらに理解を深めることで、お母さんに対しても「本当に頑張ってるね」と温かい言葉がけが生まれるような地域社会であってほしいと思いますし、出産や子育てを地域全体で温かく見守って応援していくような機運をさらに高めていって欲しいと思います。これからも安心して子供を産み育てることができる戸田市のまちづくりに向けて、産前産後の支援の一層の充実を心よりお願いいたしますとともに、私の件名1の一般質問を閉じさせていただきます。
件名2:「通学路の安全対策について」
次に、件名2の「通学路の安全対策について」に入ります。通学路に関しては、小学校の保護者の方々からたくさんのご意見をいただいており、通学路の安全対策は、子供たちの安全を守るために非常に重要です。今回ご意見をいただいた場所は、私も現地に何度も足を運び、あらゆる角度から、安全について確認をしました。
中でも特に要望が多かった以下の3点についてお聞きいたします。
それでは通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
⑴ 戸田南小学校の通学路でもある菖蒲川沿いの道路の白線について、消えかかっている白線や消えている白線があるが、今後の対策は?
⑵ 「通学路」の標識が古くなって見えにくくなっていたり、学校があることを表す「文」という路面表示が消えかけている箇所もあるが、通学路の安全を守るための標識について、今後の予定は?
⑶ 戸田南小学校の通学路でもあり、電話局通りに交差するSY-3水路について、水路の両脇に植栽があり、通学時間帯に通学する児童の通学班の列と自転車がぶつかりそうになって危ないという声や、道が狭いという声が保護者などから届いているが、両脇の植栽への対策は?
(質問1のご答弁)
ご指摘の白線につきましては、歩行者の通行空間である路側帯と車道を区画するために標示されたものです。菖蒲川の道路を確認したところ、眼鏡橋から文展橋までの約400メートルの区間において白線が見えにくくなっているため、修繕を実施いたします。
(質問2のご答弁)
「通学路」の標識や「文」の路面標示につきましては、車両に対して通学路であることを周知するために設置してきた時期がございました。現在は、通学路の変更等に柔軟に対応するため、設置のしやすい注意喚起の電柱幕等を使用しており、「通学路」の標識や「文」の路面標示について新設・更新はしておりません。市といたしましては、注意喚起の電柱幕だけでなく、現場の状況に応じて、警察の交通規制と連携した効果的な路面標示や物理的に歩行者を守る防護柵の設置などにより、通学路の安全を確保してまいります。
(質問3のご答弁)
SY-3水路の植栽の対策についてお答えします。SY-3水路につきましては、歩行者や自転車が通行できるよう、水路上を舗装することにより、歩道としての整備が行われており、その両脇には、景観や環境に配慮した中低木が植栽されるなど、戸田南小学校の通学路として、また、病院や幼稚園などの利用者をはじめ、多くの市民に活用されているところでございます。植栽を除く歩道の幅員につきましては、自転車歩行者道の幅員基準である、3メートルが確保されており、近隣の歩道と比較いたしましても、ゆとりのある構造となっているところでございます。また、植栽につきましては、毎年、定期的な剪定を実施しているところでございますが、季節によりましては、伸びてくる枝もありますことから、必要に応じて、臨時の剪定を行うなど、引き続き、適切な維持管理に努めてまいります。
ご答弁ありがとうございました。
まず、(1)のご答弁についてですが、見えにくくなった白線を修繕してくださるとの前向きなご答弁をありがとうございます。菖蒲川沿いは、毎日何百人もの児童が行き帰りに通る場所であり、また見守り当番の保護者たちにとっても、子供たちには「白線の内側を歩くように」と指導しています。そのため、白線を修繕してくださるとのご答弁に深く感謝いたしますとともに、子供たちの安全のため、できるだけ早めに修繕してくださいますよう、よろしくお願いいたします。
次に(2)の質問についてですが、現在では「通学路」の標識や「文」の路面標示について新設や更新をしていないとのご答弁でした。その代替として、注意喚起の電柱幕を設置したり、現場の状況に応じて、さまざまな方法で通学路の安全を確保していただけますとのことですので、従来の標識や路面標示にも劣らないくらいハッキリと目立つような「通学路」の表示をしていただきまして、そこを通る誰もが通学路だと認識できるような安全対策を、今後ともぜひよろしくお願いいたします。
最後に(3)の質問についてですが、SY-3水路については、何年も前から保護者が安全を求める声をあげていると伺っています。市の見解では、歩道の幅が3メートル確保されており、理論上は十分な幅が確保できているということですが、両脇の植栽がすぐに伸びてしまって道を圧迫してしまったり、また私も現地を実際に見に行って思ったのですが、緑が豊かで綺麗というよりは、植栽が生い茂っていて、うっそうとした印象がありました。さらには、歩行者だけではなく自転車なども通ることから、通学路としては安全面において保護者から心配の声も挙がっているのも事実です。必要に応じて臨時の剪定を行ってくださるのは大変ありがたく思いますが、ここで再質問なのですが、
再質問①両脇の植栽をなくして道を広くする対策も有効であると考えるが、市の考えはいかがですか。
(ご答弁)
当該水路につきましては、毎年春に、ツツジの花が咲くなど、市街地における緑地として、利用者が自然を身近に感じ、親しむことができる、貴重な空間でございます。このことから、植栽の撤去につきましては、現時点において、検討を行っておりませんが、当該水路につきましては、剪定などの植栽管理と併せて、必要に応じた自転車利用者への注意喚起を行うなど、関係部局と連携を図りながら、適切な維持管理に努めてまいります。
両脇の植栽は毎年ツツジの花が咲き、自然に親しむことができる貴重な空間にもなっているとのことで、撤去は難しいとのことですが、自転車と歩行者がぶつからないような安全対策も同時に行っていただいて、街の美化と、子供たちの通学路としての安全確保の両立を図っていただけますように、今後とも適切な維持管理をよろしくお願いいたします。
最後となりますが、本日は、丁寧なご答弁をいただきまして、ありがとうございました。これで、私の一般質問を終わりにさせていただきます。